
インドネシア語の勉強、楽しんでいますか? 学習を進める中で、「kasih(カシ)」という単語にすでに出会っている方も多いのではないでしょうか。「ありがとう」を意味する「Terima kasih」にも含まれている、とても身近な言葉ですよね。



でも、この「kasih」、実は「ありがとう」だけじゃない、もっと深くて温かい意味を持っているんです。「愛」を表したり、「与える」という意味で使われたり… まさにインドネシア語のキーポイントとも言える単語!



友人にkasih tahuって言われて意味が分からなかったことが……
この記事では、そんな奥深い「kasih」について、
- 基本的な意味とニュアンス
- ネイティブみたいな発音のコツ
- 知っておきたい文法(品詞や変化)
- 一緒に覚えたい類義語・対義語
- 便利な頻出フレーズ(コロケーション)
- 具体的な使い方がわかる例文
- 理解度をチェックできるクイズ
まで、徹底的に解説していきます!






「kasih」ってどんな意味?心温まる2つの基本を知ろう



インドネシア語の勉強を始めると、きっとすぐに出会うのが「kasih(カシ)」という言葉。挨拶の「Terima kasih(ありがとう)」にも入っていますよね。実はこの kasih
、とっても奥が深くて、インドネシアの人々の温かい心を表すような、素敵な意味がたくさん詰まっているんです。
意味1:「愛」「愛情」「同情」- 心を表すkasih
まず一つ目の大切な意味は、私たちの心の中にある温かい感情を表すものです。日本語の「愛」や「愛情」、「同情」といった言葉に近い意味を持っています。
- 深い「愛」: 家族や恋人に対するような、かけがえのない存在への深い「愛」を表します。
- 優しい「愛情」: 友達への友情や、ペットへの愛着など、もっと広い範囲の「愛情」も
kasih
で表現できます。 - 相手を思う「同情」: 困っている人や弱い立場の人へ寄せる「同情」や「思いやり」の気持ちも、この
kasih
に含まれることがあります。(派生語kasihan
でより明確に表されます)



英語で言うと “love” や “affection”、”sympathy” に相当する部分もありますが、インドネシア語の kasih
が持つ、独特のじんわりと温かいニュアンスとは、完全には一致しないかもしれません。kasih
は、もっと包括的で、人と人との繋がりを大切にするインドネシア文化に根ざした、優しい感情を表す言葉なんです。
外務省のウェブサイトでも、インドネシア語が「愛」に溢れる表現として紹介されることがありますが、その背景にはこの kasih
が持つ「愛」や「愛情」といった意味合いが深く関わっていると言えるでしょう。
意味2:「与える」「あげる」- 行動を表すkasih
kasih
が持つもう一つの重要な意味は、「与える」や「あげる」という、具体的な行動を表す動詞としての使い方です。
- 物を「あげる」: 「プレゼントをあげる」「お菓子をあげる」のように、具体的なモノを誰かに渡す時に使います。日常会話で非常によく耳にする使い方です。(口語表現として一般的)
- 情報や機会などを「与える」: モノだけでなく、「アドバイスを与える」「チャンスを与える」「知らせてあげる」といった、目に見えないものを与える場合にも
kasih
が使われます。
英語の “give” に近い意味ですが、これも単に「渡す」という行為だけでなく、そこには相手への「思いやり」や「親切心」といった kasih
(愛情)のニュアンスが含まれていることが多いのが特徴です。「あなたのためにあげるね」というような、優しい気持ちが伝わってくる言葉なんです。
どう使い分ける?文脈で理解しよう



「愛」なの?それとも「あげる」なの?どっちの意味で使われているのか難しいかも……



心配いりません。どちらの意味で使われているかは、会話の流れや文脈で見分けることができます。
例えば、「Kasih ibu sepanjang masa.
(母の愛は永遠)」のような使われ方なら「愛・愛情」の意味だと分かりますし、「Saya mau kasih oleh-oleh ini untukmu.
(このお土産をあなたにあげたい)」のような文なら「与える・あげる」の意味だと判断できますね。



このように、kasih
は、「愛・愛情・同情」といった心のあり方と、「与える・あげる」という行動の両方を表す、インドネシア語の中でも特に温かみのある重要なキーワードです。この基本的な意味とニュアンスをしっかり掴んでおけば、インドネシアの人々とのコミュニケーションが、もっとスムーズで心豊かなものになるはずですよ。
ネイティブみたいに発音したい!「kasih」の正しい読み方



基本的な意味がわかったところで、次は「kasih」をネイティブのように自然に発音できるようになりましょう!会話でよく使う単語だからこそ、正しい読み方をマスターしたいですよね♪
カタカナでの読み方:「カシ(ッ)」or「カスィ(ッ)」が近いけど…
まず、カタカナで kasih の読み方を表すと、「カシ(ッ)」または「カスィ(ッ)」に近い音になります。
ポイント①:最後の「h」は軽く息を吐き出す音 [h]
「kasih」の発音で一番のポイントは、最後の「h」の音です。
これは、日本語の「はひふへほ」のように母音(a, i, u, e, o)を伴ってハッキリと発音する音ではありません。声を出さずに(無声音)、軽く息を「フッ」と吐き出すような音になります。喉の奥から、ため息をつく時のように、ほんの少しだけ息を漏らすイメージです。
カタカナ表記で「(ッ)」を付けているのは、この消え入るような息の音のニュアンスを表そうとしたものです。
【練習のヒント💡】
鏡の前で「カシ」と言った後、口を少し開けたまま、軽く息だけを「フッ」と吐き出してみてください。この最後の「h」の音を意識するのが、ネイティブらしい発音に近づく大切なコツですよ♪
ポイント②:アクセントは「ka」に置く!
kasih のアクセント(強く読む部分)は、通常、**後ろから2番目の音節である「ka」**に置かれます。
カシ(ッ)
( ka
sih )
イメージとしては、「カ」の部分を少し強く、そして少し高く発音する感じです。日本語のように全体を平坦に読むのではなく、このアクセントの位置を意識するだけで、ぐっとインドネシア語らしい自然な響きになります。
地域による発音差はあるの?
インドネシア語は、東南アジアの広大な地域で話されている言語ですが、「kasih」の基本的な発音に関しては、地域による大きな差は少ないと言われています。
ただし、人によっては最後の「h」の息の音が非常に弱かったり、ほとんど聞こえなかったりするなど、わずかな違いが存在する可能性はあります。色々な人のインドネシア語を聞いて、音声の違いを感じてみるのも面白い発見があるかもしれませんね。
ネイティブの音声で確認するのが一番!
ここまでカタカナ表記や発音記号を使って読み方のポイントを解説してきましたが、やはり語学学習においてネイティブの音声を聞いて真似することは非常に重要です。
文字だけでは伝わりきらない、kasih の持つ微妙な音のニュアンスやリズム感を掴むためには、実際の音声を聞くのが一番の近道です。



ぜひ、実際の音声を聞きながら、あなたも声に出して練習してみてください。「kasih」の自然な発音をマスターして、あなたのインドネシア語コミュニケーションをもっと豊かに、もっと素敵にしましょう!
文法も理解しよう!「kasih」の品詞と変化パターン



正しい発音がわかったら、次は「kasih」の文法的な側面も見ていきましょう。「kasih」は文脈によって品詞が変わったり、他の言葉とくっついて(接辞が付いて)意味が変化したりする、ちょっと面白い単語なんです。
「kasih」は名詞?動詞?
「kasih」は、文脈によって主に2つの品詞として使われます。
- 名詞としての「kasih」:愛、愛情、慈悲
基本的な意味は「愛」や「愛情」です。日本語の「愛」と同じように、抽象的な概念として使われます。- 例文:
Kasih ibu sepanjang masa.
(母の愛は永遠だ。) - 例文:
Dia menunjukkan kasih sayangnya kepada anak-anak.
(彼は子供たちへの愛情を示した。)
- 例文:
- 動詞としての「kasih」:与える、あげる(口語)
話し言葉では「与える」「あげる」という意味の動詞として非常によく使われます。「memberi
(ムンブリ)」という動詞がよりフォーマルな「与える」ですが、日常会話ではkasih
が断然よく登場します。- 例文:
Bisa kasih saya air?
(私にお水をくれますか?) - 例文:
Dia kasih hadiah ulang tahun untuk temannya.
(彼は友達に誕生日プレゼントをあげた。)
- 例文:
接辞がつくと意味が変わる!「kasih」の語形変化パターン
インドネシア語の面白さの一つが、語幹(単語のコア部分)に接頭辞(前につく部分)や接尾辞(後ろにつく部分)が付くことで、品詞や意味が変わること。「kasih」も、様々な接辞が付くことで意味が広がります。
ここでは、代表的な変化パターンを表で見てみましょう。
接辞 + 語幹 | 派生語 | 品詞 | 主な意味 | 例文 |
---|---|---|---|---|
me- + kasih | mengasihi | 動詞 | 愛する、慈しむ | Saya mengasihi kamu. (私はあなたを愛しています。)Kita harus mengasihi sesama. (私たちはお互いを慈しむべきです。) |
pe- + kasih | pengasih | 名詞 | 愛情深い人、与える人、慈悲深い | Dia dikenal sebagai orang yang pengasih. (彼は愛情深い人として知られています。)Tuhan Maha Pengasih. (神は最も慈悲深い。) |
kasih + -an | kasihan | 名詞/感嘆詞 | 哀れみ、同情 / かわいそうに! | Saya merasa kasihan melihat kondisi mereka. (彼らの状況を見て哀れみを感じます。)Kasihan! Dia jatuh dari sepeda. (かわいそうに!彼は自転車から落ちたんだ。) |
(重複形) | kasih-kasih | – | (稀/口語) 愛情/親切さの強調 | ※ 一般的な用法ではありませんが、文脈により「たくさんの愛情/親切心」を強調する際に使われる可能性も。 |
【ポイント💡】
me-
+k
で始まる語幹 →meng-
になるのが基本ルール。だからme-
+kasih
→mengasihi
となります。kasihan
は、名詞として「同情」を表すことも、感嘆詞として「かわいそうに!」と呼びかけるように使うこともできます。文脈で見分けましょう。
「Terima kasih」の成り立ちを知ろう!
インドネシア語で最も有名なフレーズの一つ「Terima kasih(ありがとう)」にも、「kasih」が使われていますね!


このフレーズは、実は2つの単語から成り立っています。
Terima
: 受け取るKasih
: 愛、愛情、親切、(与えられたもの)



つまり、「Terima kasih」は直訳すると「(あなたの)愛情/親切を受け取ります」という意味になるんです。相手からの親切や行為(=kasih)を受け取り、それに感謝する、というニュアンスが込められているんですね。



とても素敵な表現ですね!
関連語で語彙力アップ!「kasih」の類義語・対義語
基本的な文法がわかったところで、次は「kasih」と似た意味を持つ言葉(類義語)や反対の意味を持つ言葉(対義語)も知って、インドネシア語の語彙力をさらにアップさせましょう!ニュアンスの違いを知ることで、より表現豊かになりますよ。
「kasih」の類義語:似ているけど、どう違う?
まずは、「kasih」と似た意味を持つ単語を見ていきましょう。「愛」に関するものと「与える」に関するものがあります。
1. Cinta (チンタ):情熱的な「愛」を伝えたい時に
「Cinta」は、kasih
が持つ「愛」の意味の中でも、特に恋愛感情としての「愛」を強く表すインドネシア語の単語です。日本語の「恋」や「恋愛」に近いニュアンスですね。情熱的で、深い愛情を示すときに使われます。
- Kasih との違い:
Kasih
は家族愛や友愛、慈悲など、もっと広い意味での「愛」や「情け」を表すこともありますが、「Cinta」は基本的に一対一のロマンチックな関係における「愛」を指します。ドラマやラブソングの歌詞でもよく耳にする単語です。 - Sayang との違い: 後述する
Sayang
も愛情を表しますが、「Cinta」ほどの情熱的なニュアンスは薄く、「大切に思う」「かわいがる」気持ちに近いでしょう。
使い方のポイント: 恋人に対して「愛してる!」と伝えたい、そんな情熱的な場面では Cinta を使うのがぴったりです。
例文:
Aku **cinta** kamu.
(アク チンタ カム) – あなたを愛しています。(恋人への告白など)Ini adalah kisah **cinta** mereka.
(イニ アダラ キサ チンタ ムレカ) – これは彼らのラブストーリーです。
2. Sayang (サヤン):愛情、かわいがる、残念、呼びかけにも使える万能選手
「Sayang」も「愛」や「愛情」を表すインドネシア語ですが、kasih
や cinta
とはまた違ったニュアンスを持つ、とても使い勝手の良い単語です。
- Kasih との違い:
Kasih
よりも口語的で、日常的な場面でよく使われます。「かわいがる」「大切にする」というニュアンスがより強いです。また、Kasih
が持つ「慈悲」や「情け」といった意味合いは Sayang にはあまりありません。 - Cinta との違い:
Cinta
が恋愛感情に特化しているのに対し、「Sayang」は家族、友人、子供、ペットなど、より広い対象への愛情表現に使えます。
「Sayang」の様々な意味:
- 愛情・大切に思う: 親子、兄弟、友人、恋人間で広く使えます。
Aku **sayang** keluargaku.
– 私は家族を愛しています/大切に思っています。Dia sangat **sayang** pada adiknya.
– 彼は弟/妹のことをとてもかわいがっています/大切にしています。
- かわいがる: 特に子供やペットに対して使うことが多いです。
Nenek **sayang** cucunya.
– おばあちゃんは孫をかわいがっています。
- 残念: 文脈によっては「残念だなぁ」「もったいない」という意味にもなります。
**Sayang** sekali, acaranya dibatalkan.
– とても残念ですが、イベントはキャンセルされました。
- 呼びかけ: 恋人や配偶者、子供など、親しい人への呼びかけ(ダーリン、ハニー、あなた)としても使われます。
**Sayang**, lagi apa?
– ハニー/ダーリン、今何してるの?
使い方のポイント: 日常会話で、人や物事に対する温かい気持ちや、ちょっとした残念な気持ちを表したい時に Sayang はとても便利です。
3. Memberi (ムンブリ):物を「与える」ならこちら
Kasih
には動詞として「与える」という意味もありますが、より一般的で、特に物理的な物を「与える」 場合によく使われるのが「Memberi」です。口語的な kasih
よりも少しフォーマルな響きがあります。
- Kasih との違い: 動詞としての
Kasih
は「あげる」というような、より口語的なニュアンスです。「Kasih tahu
」(知らせてあげる=教える)のように他の動詞と組み合わせて使われたり、許可や機会を「与える」といった少し抽象的な場面で使われたりします。一方、「Memberi」は具体的な「物」や「タスク」などを対象に「与える」という行為そのものを指すことが多いです。 - 使い方のポイント: 人にプレゼントを渡す時、書類を手渡す時、先生が生徒に宿題を出す時など、具体的な「与える」行為には Memberi を使うのが自然です。
例文:
Saya **memberi** hadiah ulang tahun untuknya.
– 私は彼/彼女に誕生日プレゼントをあげました。Tolong **beri** saya waktu sebentar.
– 少し時間をください。(時間を「与える」よう頼む)Dia **memberi** makan kucing liar itu.
– 彼はその野良猫に餌を与えました。
「kasih」の対義語:反対の意味を知って理解を深める
次に、「kasih」の反対の意味を持つ対義語を見てみましょう。「愛」と「与える」、それぞれの意味に対応する言葉があります。
1. Benci (ブンチ):「愛」の反対は「憎しみ」
Kasih
が持つ「愛」の意味の直接的な対義語は「Benci」です。強い嫌悪感や「憎しみ」を表します。
- 使い方のポイント: 誰かや何かを強く嫌っている、憎んでいるという感情を表す時に使います。
Kasih
やCinta
,Sayang
とは正反対の強いネガティブな感情です。
例文:
Aku **benci** dibohongi.
– 私は嘘をつかれるのが嫌いだ/憎い。Dia **benci** perang.
– 彼は戦争を憎んでいる。
2. Menerima (ムヌリマ):「与える」の反対は「受け取る」
Kasih
が持つ「与える」の意味。その対義語は「Menerima」、つまり「受け取る」です。「Memberi
」の対義語でもありますね。
- 「Terima kasih」との関係: ここでも登場!インドネシア語の「ありがとう」である
Terima kasih
。このTerima
は「Menerima」と同じ語源で、「受け取る」という意味です。Kasih
はここでは「愛、親切、与えられたもの」といったニュアンス。つまり、Terima kasih
は「あなたの親切を受け取ります」という意味から「ありがとう」となっているんですね!このことからも、「Menerima」が「受け取る」行為を表す基本の単語であることがわかります。 - 使い方のポイント: プレゼントをもらう時、情報を受け取る時、提案を受け入れる時など、何かを「受け取る」あらゆる場面で使います。
例文:
Saya senang **menerima** kabar baik darimu.
– あなたから良い知らせを受け取って嬉しいです。Dia **menerima** tawaran pekerjaan itu.
– 彼はその仕事のオファーを受け入れました。





文脈に合わせて適切な単語を選べるように、ぜひこれらの語彙を覚えて使いこなしてみてくださいね!
セットで覚えよう!「kasih」を使った頻出フレーズ(コロケーション)
語彙が増えたら、次はそれらを組み合わせた決まり文句、つまりコロケーションを覚えて、もっと自然なインドネシア語会話を目指しましょう!単語を単体で覚えるよりも、よく一緒に使われるセットで覚える方が、断然、会話力がアップしますよ。
特に「kasih」は、たくさんの熟語やフレーズで使われるとっても便利な単語。ここでは、日常会話や文章でよく目にする、「kasih」を使った頻出表現をまとめてご紹介します!
1. Terima kasih (ありがとう) – まずはこれ!感謝の基本フレーズ
インドネシア語学習で絶対に外せないのが、この「Terima kasih」ですよね!すでに触れましたが、「terima(受け取る)」+「kasih(愛、与えること)」で「(あなたの親切を)受け取ります」となり、感謝を表す最も基本的な表現です。
- 基本的な使い方:
- 何かをしてもらった時、親切にしてもらった時に使います。
- 例文:
Terima kasih atas bantuannya.
(助けてくれてありがとう。) - 例文:
Terima kasih sudah datang.
(来てくれてありがとう。)
- もっと感謝を伝えたい時は?
- Terima kasih banyak. (どうもありがとう) – 「banyak (たくさん)」をつけて感謝を強調。一番よく使われます!
- Terima kasih sekali. (本当にありがとう) – 「sekali (とても)」でも強調できます。
- Makasih. – 親しい友人同士で使う、よりカジュアルな「ありがとう」。
「Terima kasih」は、インドネシアの人々と心を通わせる魔法の言葉。様々なバリエーションも覚えて、気持ちをしっかり伝えられるようになりましょう!


2. Kasih sayang (愛情) – 心温まる「愛」の表現
「Kasih sayang」は、「愛」や「愛情」を意味する美しい表現です。「sayang」も「愛しい、かわいがる」という意味を持つので、「kasih」と合わさることで、より深く温かい愛情のニュアンスになります。
- 使い方:
- 家族愛、恋人への愛、友人への愛など、広い意味での「愛情」を表す時に使われます。
- 例文:
Dia menunjukkan kasih sayang kepada anak-anaknya.
(彼は子供たちに愛情を示しています。) - 例文:
Pasangan itu hidup penuh kasih sayang.
(そのカップルは愛情に満ちた生活を送っています。)
3. Kasih ibu (母の愛) – 深く、限りない愛
「Kasih ibu」は、文字通り「母の愛」を意味します(ibu
= 母)。「Kasih sayang
」の中でも、特に母親から子への無償の愛、深い愛情を指す表現として使われます。
- 使い方:
- 母親の子供に対する愛情について語る時に使います。
- 例文:
Kasih ibu sepanjang masa.
(母の愛は永遠です。) – インドネシアのことわざのような表現です。
4. Kasihan (かわいそうに、同情) / Jatuh kasihan (同情する)
文法のセクションでも触れた「Kasihan」。これは「かわいそう」「哀れみ」「同情」といった意味を持つ単語(または感嘆詞)です。「Jatuh(落ちる)」と組み合わせて「Jatuh kasihan」と言うと、「同情する」「哀れに思う」という動詞的な表現になります。
- 使い方:
- 困っている人や、不幸な状況にある人に対して同情心を示す時に使います。
- 例文:
Kasihan anak itu.
(その子はかわいそうだ。) - 例文:
Saya jatuh kasihan melihatnya.
(それを見てかわいそうに思った。) - 例文:
Jangan terlalu jatuh kasihan padanya, dia kuat.
(彼をあまり哀れまないで、彼は強いから。)
5. Memberi kasih (愛情を与える、親切にする)
「memberi
(与える)」と「kasih
(愛)」を組み合わせた「Memberi kasih」は、「愛情を与える」や、転じて「親切にする」「情けをかける」といった意味になります。
- 使い方:
- 人に対して愛情や親切心を持って接する行動を表します。
- 例文:
Orang tua selalu memberi kasih kepada anaknya.
(親は常に子供に愛情を与えます。) - 例文:
Dia suka memberi kasih kepada orang yang membutuhkan.
(彼女は困っている人に親切にするのが好きです。)
6. (口語) Kasih tahu / Kasih tau (教える、知らせる) – 日常会話で超頻出!
これはインドネシア語会話で本当に、本当によく使われる口語表現です!フォーマルな場面では「memberi tahu
」を使いますが、友達同士やくだけた会話では「Kasih tahu」(スペルは Kasih tau
もよく見かける)が圧倒的に多いです。「tahu」は「知る」という意味ですね。
- 使い方:
- 何か情報や事実を相手に「教える」「知らせる」時に使います。
- 例文:
Nanti aku kasih tahu ya kalau sudah selesai.
(終わったら後で教えるね。) - 例文:
Kamu bisa kasih tau aku jalannya?
(道を教えてくれる?)
知っているとインドネシア語会話がぐっと自然になりますよ!
7. (口語) Minta kasih (ください、ちょうだい) – カジュアルなお願い表現
こちらも口語表現。「minta
」は「頼む、求める」という意味です。「Minta kasih」は、直訳すると「与えることを求める」となり、「ください」「ちょうだい」という意味で使われます。フォーマルな言い方だと「minta diberi
」となります。
- 使い方:
- 何か物を欲しい時や、何かをしてほしい時に使うカジュアルな表現です。親しい間柄で使うのが一般的です。
- 例文:
Minta kasih uang jajan dong.
(お小遣いちょうだいよ。) - 例文:
Aku minta kasih lihat fotonya.
(その写真見せてよ。) - 注意点: 少し直接的な言い方なので、相手や状況によっては丁寧な「
minta tolong
(お願いする)」などを使った方が良い場合もあります。



いかがでしたか?「kasih」を使ったコロケーションは、本当にたくさんありますね!
例文で実践!「kasih」の使い方を覚えよう
たくさんの意味やフレーズを学んだところで、次は実際の例文を通して、「kasih」の具体的な使い方をマスターしましょう!シンプルな作文から、リアルなインドネシア語会話の実例まで見ていくことで、「なるほど、こうやって使うんだ!」とイメージが掴めるはずです。
簡単な例文で基本をチェック!
まずは、意味や品詞ごとの基本的な使い方をシンプルな例文で確認しましょう。
1. 【動詞:与える、あげる(口語)】
日常会話で「あげる」「くれる」と言いたいときに、本当によく使われます。
- 例文:
Saya kasih hadiah ini untukmu.
- 日本語訳:
私はこのプレゼントをあなたにあげます。 - ポイント解説:
- 基本的な構文は
主語 + kasih + 目的語 + (untuk/ke) + 受領者
です。 Saya
: 私kasih
: あげる(口語的、memberi
よりくだけた感じ)hadiah ini
: このプレゼントuntukmu
: あなたのために (untuk
+kamu
の短縮形)
- 基本的な構文は
- 他の例文:
- 友達へのちょっとしたプレゼントに:
Aku kasih oleh-oleh ini buat kamu.
(私、このお土産をあなたにあげるね。)Aku
: 私 (より親しい間柄で使う)oleh-oleh
: お土産buat
: ~のために (=untuk
、より口語的)kamu
: あなた (親しい間柄で使う)
- 情報を教えるとき(頻出フレーズ
kasih tahu
):Bisa kasih tahu alamat emailmu?
(あなたのメールアドレスを教えてくれる?)Bisa ...?
: ~できますか?kasih tahu
: 教える (口語の決まり文句)alamat emailmu
: あなたのメールアドレス (alamat email
+kamu
の短縮形)
- 友達へのちょっとしたプレゼントに:
2. 【名詞:愛、愛情】
「kasih」の基本的な意味の一つが「愛」です。特に、家族愛や深い愛情を表すときによく使われます。
- 例文:
Kasih orang tua tidak ada batasnya.
- 日本語訳:
親の愛には限りがない。 - ポイント解説:
Kasih + 所有者
の形で「~の愛」を表します。Kasih
: 愛orang tua
: 両親tidak ada
: ~がないbatasnya
: その限界 (batas
+ 所有を表す接尾辞-nya
)
- 他の例文:
- 母の愛を表現して(頻出フレーズ
kasih sayang
):Kasih sayang ibu sepanjang masa.
(母の愛情は永遠だ。)sayang
: 愛情、愛しい(kasih
と合わせて使われることも多い)sepanjang masa
: いつまでも、永遠に
- 恋人へのメッセージに:
Aku cinta kamu dengan sepenuh kasih.
(私はあなたを心からの愛で愛しています。)cinta
: 愛、恋しいdengan sepenuh kasih
: 心からの愛で、ありったけの愛で
- 母の愛を表現して(頻出フレーズ
3. 【名詞/感嘆詞:同情、かわいそうに (kasihan
)】
「kasih」から派生した kasihan
は、「かわいそう」という同情の気持ちを表します。文頭に置いて感嘆詞のように使われることも多いです。
- 例文:
Kasihan dia, sakit sendirian.
- 日本語訳:
彼/彼女はかわいそうに、一人で病気なんだ。 - ポイント解説:
- 文脈から同情の対象(この場合は
dia
)が分かっていれば、Kasihan!
だけでも「かわいそうに!」という意味で使えます。 Kasihan
: かわいそうにdia
: 彼/彼女sakit
: 病気sendirian
: 一人で
- 文脈から同情の対象(この場合は
- 他の例文:
- 困っている人を見て:
Aduh, kasihan sekali nenek itu, bawaannya berat.
(あらら、あのおばあさん、とてもかわいそうに。荷物が重そうだわ。)Aduh
: あらら、いたい(感嘆詞)sekali
: とてもnenek itu
: あのおばあさんbawaannya
: 彼の/彼女の荷物 (bawaan
+-nya
)berat
: 重い
- 失敗した友達を慰めるとき:
Kasihan kamu, sudah berusaha keras padahal.
(かわいそうに。あんなに頑張ったのにね。)sudah berusaha keras
: 一生懸命努力したpadahal
: ~なのに
- 困っている人を見て:
リアルな会話実例で使い方を掴もう!
次は、実際の会話の中で「kasih」がどのように使われるか見てみましょう。インドネシア旅行中や、インドネシア人の友達との会話で役立つはずです!
【道案内をお願いする場面】
- あなた (A):
Maaf merepotkan, bisa kasih tahu jalan ke stasiun?
(すみません、ご迷惑でなければ、駅への道を教えていただけますか?)Maaf merepotkan
: ご迷惑をおかけしてすみません(丁寧な依頼の前置き)bisa kasih tahu
: 教えていただけますか?(kasih tahu
= 教える)jalan ke stasiun
: 駅への道
- 親切な人 (B):
Oh, tentu. Lurus saja, nanti belok kiri di lampu merah kedua.
(ああ、もちろんです。まっすぐ行って、後で2つ目の信号を左に曲がってください。)Oh, tentu
: ああ、もちろんですLurus saja
: まっすぐ行ってくださいnanti
: 後でbelok kiri
: 左に曲がるdi lampu merah kedua
: 2つ目の信号で
- あなた (A):
Terima kasih banyak!
(本当にありがとうございます!)Terima kasih banyak
: どうもありがとうございます(banyak
= たくさん で感謝を強調)
- 親切な人 (B):Indon
1Sama-sama.
(どういたしまして。)Sama-sama
: どういたしまして(定番の返事)
【カフェで注文する場面】
- 店員 (A):
Selamat siang, mau pesan apa?
(こんにちは、ご注文は何になさいますか?)Selamat siang
: こんにちは (昼の挨拶)mau pesan apa?
: 何を注文したいですか?
- あなた (B):
Saya mau es teh manis satu. Tolong kasih gula sedikit saja ya.
(アイススイートティーを一つお願いします。砂糖は少しだけにしてくださいね。)es teh manis
: アイススイートティーsatu
: 一つTolong
: お願いします(依頼)kasih gula
: 砂糖を入れる、加える(kasih
= 与える)sedikit saja
: 少しだけya
: ~ね(文末詞、語調を和らげる)
- 店員 (A):
Baik. Ada lagi?
(かしこまりました。他にご注文は?)Baik
: はい、かしこまりましたAda lagi?
: 他にありますか?
- あなた (B):
Sudah, itu saja. Terima kasih.
(はい、それで全部です。ありがとう。)Sudah
: もう、すでに(ここでは「以上です」の意味)itu saja
: それだけTerima kasih
: ありがとう
実力試し!「kasih」理解度チェッククイズ
さて、ここまで「kasih」について様々な角度から学んできましたね!最後に、あなたの理解度を確認するために、復習を兼ねたクイズに挑戦してみましょう!
問題1
問題文: 次の文の下線部 kasih
と同じ意味で使われているものはどれですか?
Dia kasih aku buku. (彼は私に本をくれた。)
選択肢:
(a) Aku punya banyak kasih
sayang untukmu.
(b) Kasihan
sekali nasibnya.
(c) Tolong kasih
garam sedikit.
(d) Kasih
ibu tak terhingga.
正解と解説を確認する
正解:(c)
解説:
問題文 “Dia kasih aku buku.” の kasih
は、口語表現で「与える、あげる (memberi)」という意味の動詞として使われています。
- (a) Aku punya banyak kasih sayang untukmu.
- この文の
kasih sayang
は「愛情」という意味の名詞句です。問題文の動詞「与える」とは意味が異なります。
- この文の
- (b) Kasihan sekali nasibnya.
Kasihan
はkasih
から派生した言葉で、「かわいそうに、同情する」という意味の形容詞・感嘆詞です。問題文の動詞「与える」とは異なります。
- (c) Tolong kasih garam sedikit.
- この文の
kasih
は、問題文と同じく口語で「与える、(物を)渡す」という意味の動詞です。「塩を少しください(=与えてください)」となり、問題文と同じ用法です。これが正解です。
- この文の
- (d) Kasih ibu tak terhingga.
- この文の
Kasih
は「愛」という意味の名詞です。特に「母の愛」のように、深い愛情を指す場合によく使われます。問題文の動詞「与える」とは異なります。
- この文の
問題2
問題文: インドネシア語で「ありがとう」と最も一般的に言う表現はどれですか?
選択肢:
(a) Kasih sayang
(b) Sama-sama
(c) Terima kasih
(d) Kasihan
正解と解説を確認する
正解:(c)
解説:
インドネシア語で感謝を伝える最も一般的で基本的な表現は “Terima kasih” です。
- (a) Kasih sayang
- これは「愛情」を意味する名詞句です。「ありがとう」の意味はありません。
- (b) Sama-sama
- これは「ありがとう (
Terima kasih
)」と言われたときの返答で、「どういたしまして」という意味です。
- これは「ありがとう (
- (c) Terima kasih
- これが「ありがとう」の正しい表現です。
Terima
は「受け取る」、kasih
はこの文脈では「親切、恵み、与えられたもの」といったニュアンスの名詞です。直訳すると「(あなたの親切を)受け取りました」となり、感謝の気持ちを表します。
- これが「ありがとう」の正しい表現です。
- (d) Kasihan
- これは「かわいそうに」という意味で、同情を示す際に使われます。「ありがとう」の意味はありません。
問題3
問題文: 接頭辞 me-
が kasih
に付くと mengasihi
となります。この mengasihi
の主な意味は何ですか?
選択肢:
(a) 与える
(b) 愛する、慈しむ
(c) 同情する
(d) 受け取る
正解と解説を確認する
正解:(b)
解説:
語幹である kasih
(基本的な意味:愛、与える)に、動詞を作る接頭辞 me-
が付くと、mengasihi
という形になります。(kが消えてngになるルールです)
mengasihi
の主な意味は「愛する、慈しむ、かわいがる」です。これは、kasih
の持つ「愛」の意味が動詞化されたものです。神の愛や、親子間の深い愛情などを表現する際によく使われます。したがって、(b) が正解です。
他の選択肢を見てみましょう。
- (a) 与える
- 「与える」は、
kasih
が単独で口語的に使われる場合や、より一般的な動詞memberi
の意味です。mengasihi
の主な意味ではありません。
- 「与える」は、
- (c) 同情する
- 「同情する」は
kasihan
に関連する意味合いです。mengasihi
の意味とは異なります。
- 「同情する」は
- (d) 受け取る
- 「受け取る」は
terima
やmenerima
の意味です。mengasihi
とは逆の意味合いになります。
- 「受け取る」は
接頭辞が付くことで意味が変化する点は、インドネシア語学習において重要なポイントですね!



クイズ、お疲れ様でした!「kasih」に関する理解が深まったでしょうか。間違えた問題は、もう一度解説を読んでしっかり復習しておきましょうね。
まとめ:温かい言葉「kasih」で、もっと豊かなコミュニケーションを!
今回は、インドネシア語の重要単語「kasih」について、その深い意味から発音、文法、関連語、便利なフレーズ、そして具体的な使い方まで、詳しく見てきました。
「kasih」が、
- 「愛・愛情・同情」といった心の状態
- 「与える・あげる」という行動
という、大きく分けて二つの温かい意味を持つこと、そして、どちらで使われる場合も根底には「相手への優しい気持ち」があることを感じていただけたでしょうか。
また、お馴染みの「Terima kasih(ありがとう)」の成り立ちを知ることで、この言葉が持つ感謝の深さも再認識できたかもしれませんね。さらに、mengasihi
(愛する)、kasihan
(かわいそう)といった派生語や、cinta
、sayang
といった類義語とのニュアンスの違いを理解することで、表現の幅がぐっと広がります。
特に、口語でよく使われる「kasih tahu(教える)」や「minta kasih(ちょうだい)」といったフレーズは、知っているとインドネシア語会話がよりスムーズで自然になりますよ。
「kasih」は、インドネシアの人々の温かさや、人と人との繋がりを大切にする文化を象徴するような、美しく、そして非常に実用的な単語です。
今回学んだことを活かして、ぜひ実際のコミュニケーションで「kasih」を使ってみてください。きっと、あなたのインドネシア語学習が、さらに楽しく、実り多いものになるはずです。
これからも、楽しみながらインドネシア語の学習を続けていきましょう!応援しています😊


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最後に



最後まで読んでいただきありがとうございました!



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