【症状別】インドネシアで買えるおすすめの市販かぜ薬
インドネシアの市販薬は、日本の「総合かぜ薬」のように一つの薬で熱・咳・鼻水など複数の症状に対応するものは少なく、特定の症状に特化した薬が主流です。そのため、自分のつらい症状に合わせて薬を選ぶことが早く治すためのポイントになります。

ここでは、代表的な症状別におすすめの市販薬をご紹介します。
風邪のひきはじめ・寒気には国民的万能薬「Tolak Angin」
インドネシアで「風邪ひいたかも?」と現地の人に相談すると、ほぼ100%の確率で勧められるのが、この「Tolak Angin(トラッアンギン)」です。薬というよりは、日本の「葛根湯」や「栄養ドリンク」に近い存在で、インドネシアの家庭には必ず常備されている国民的なハーブ飲料です。

「Tolak Angin」とは、インドネシア語で「風(Angin)を拒む(Tolak)」という意味。その名の通り、風邪の初期症状や体調不良を吹き飛ばすためのお守りのような存在です。
Tolak Anginの基本情報
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タイプ:ジャムゥ(Jamu)と呼ばれるインドネシアの伝統的なハーブ薬。液体タイプで、1回分ずつ個包装されています。
主な成分:ショウガ、ミント、はちみつ、フェンネル、クローブなど、体を温める効果のある12種類の天然ハーブが配合されています。
味と飲み方:独特のハーブの風味がありますが、はちみつの甘さで意外と飲みやすいです。そのまま飲むのが一般的ですが、マグカップに入れてお湯を注ぎ、ホットドリンクとしてゆっくり飲むのがおすすめです。体が芯からポカポカ温まります。
どんな時に飲む?:「風邪のひきはじめ」「クーラーで体が冷えた時」「長距離移動で疲れた時」「雨に濡れた後」など、少しでも体調に不安を感じた時に飲みます。

知っておきたい!インドネシアの体調不良「Masuk Angin」
Tolak Anginを理解する上で欠かせないのが「Masuk Angin(マスッ アンギン)」という言葉です。直訳すると「風が入る」という意味で、寒気、だるさ、頭痛、お腹の張り、吐き気といった、風邪の初期症状に似た様々な体調不良の総称として使われます。
インドネシアでは「なんだか調子が悪いな」という時、その原因は体に“悪い風”が入ったからだと考えられています。そして、その“悪い風”を追い出すための特効薬が、まさにTolak Anginなのです。
西洋薬のように特定の症状をピンポイントで抑えるというよりは、体の免疫力をサポートし、自然治癒力を高めるという考え方に基づいています。そのため、本格的に熱が出たり咳がひどくなる前の、「あれ、ちょっとおかしいな?」という段階で飲むのが最も効果的です。
熱・頭痛・体の痛みには「Panadol」
発熱やズキズキする頭痛、体の節々の痛みには、日本でいう「バファリン」や「ロキソニン」にあたる解熱鎮痛剤が有効です。インドネシアで最もポピュラーで信頼されているのが「Panadol(パナドール)」です。
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有効成分:Paracetamol(パラセタモール)。日本の「アセトアミノフェン」と同じ成分で、比較的副作用が少なく、空腹時でも服用できるのが特徴です。
種類:青いパッケージの「Panadol Biru (Biru=青)」が最もスタンダードな解熱鎮痛剤です。咳や鼻づまりも伴う場合は、緑のパッケージの「Panadol Flu & Batuk (Batuk=咳)」が適しています。
購入場所:Indomaret、Alfamartなどのコンビニ、スーパー、薬局(Apotek)で簡単に購入できます。
注意点:パラセタモールは効果が穏やかな分、用法・用量を守ることが大切です。他の薬との飲み合わせや、過剰摂取には十分注意し、必ずパッケージの説明を読んでから服用してください。
喉の痛みには「Strepsils」や「Adem Sari」
喉のイガイガや痛みには、殺菌成分の入ったトローチ(のど飴)や、体の熱を冷ます伝統的なドリンクが手軽でおすすめです。インドネシアでは以下の2つが定番です。
殺菌成分で直接ケア「Strepsils」
まず、日本でもおなじみのブランドで安心感があるのが「Strepsils(ストレプシル)」です。殺菌成分が喉の痛みの原因に直接アプローチしてくれます。
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特徴:世界的に有名なブランドのトローチ。殺菌成分が含まれており、喉の痛みをしっかり和らげます。レモン、オレンジ、クールミントなど様々なフレーバーがあるのも嬉しいポイントです。
購入場所:Indomaret、Alfamartなどのコンビニ、スーパー、薬局(Apotek)など、どこでも手軽に購入できます。
体の内側から熱を冷ます「Adem Sari」
もう一つは、インドネシアならではのユニークな選択肢「Adem Sari(アデムサリ)」です。こちらは水に溶かして飲む粉末タイプのハーブ飲料です。
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特徴:「パナス・ダラム(Panas Dalam=内熱)」と呼ばれる、喉の痛み、口内炎、体のだるさといった症状を和らげるための伝統的な飲み物。柑橘系のエキスやビタミンCが配合されており、体の中から熱を冷ます効果が期待できます。
味:水に溶かすとシュワシュワと発泡し、さっぱりとした柑橘系の味で飲みやすいです。
購入場所:コンビニやスーパー、薬局(Apotek)で手に入ります。
どっちを選ぶ?
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Strepsils:喉の痛みを今すぐ直接和らげたい時に。
Adem Sari:喉の痛みに加えて、体のだるさや熱っぽさも感じる時に。
咳・たんには「OBH Combi」や「Vicks Formula 44」
ゴホゴホと続く咳は体力を消耗しますよね。インドネシアの咳止め薬はシロップタイプが主流で、痰(たん)が絡む「湿った咳」か、痰の出ない「乾いた咳」かによって選ぶ薬が異なります。自分の症状を正しく見極めることが大切です。
まず覚えたい!咳の種類のインドネシア語
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Batuk Berdahak (バトゥッ ブゥルダハッ):痰が絡む咳(去痰薬を選ぶ)
Batuk Kering (バトゥッ クリン):痰の出ない空咳(鎮咳薬を選ぶ)
薬のパッケージにこれらの記載があるので、購入時の重要な目印になります。
痰がからむ咳(Batuk Berdahak)には「OBH Combi」
痰が絡んでゼロゼロする咳には、痰を出しやすくする去痰薬(きょたんやく)を選びます。インドネシアで最も定番なのが、黒いパッケージが特徴の「OBH Combi Batuk Berdahak」です。
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特徴:痰の排出を助ける成分が入ったシロップ薬。メントール配合で、飲むと喉がスースーして気持ちが良いです。
購入場所:薬局(Apotek)での購入が確実です。コンビニではあまり見かけません。
空咳・しつこい咳(Batuk Kering)には「Vicks Formula 44」
コンコンと続く痰の出ない乾いた咳には、咳中枢に作用して咳を鎮める鎮咳薬(ちんがいやく)が有効です。世界的なブランドである「Vicks Formula 44」なら安心して使えます。
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特徴:咳を抑える成分が入ったシロップ薬。日本でもおなじみのVicksブランドなので信頼感があります。赤いパッケージが乾いた咳用(Batuk Kering)の目印です。
購入場所:薬局(Apotek)のほか、一部のコンビニやスーパーでも手に入ります。
注意点:咳止めシロップには、小さな計量カップが付属していることがほとんどです。必ず指定された用量を守って服用しましょう。また、痰を出しやすくする薬と咳を無理に止める薬を同時に飲むのは避けてください。
鼻水・鼻づまりには「Actifed」「Rhinos SR」
止まらない鼻水や、息苦しい鼻づまり。そんなつらい症状には、抗ヒスタミン成分や血管収縮成分が入った薬が有効です。インドネシアでは「Actifed(アクティフェッド)」が定番です。
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Actifed:最大の特徴は、症状の組み合わせによってパッケージの色が分かれていること。自分の症状にピンポイントで合った薬を選べるので、非常に分かりやすいです。
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赤 (Merah):乾いた咳 + 鼻づまり
黄 (Kuning):痰の絡む咳 + 鼻づまり
緑 (Hijau):鼻水・くしゃみ(アレルギー性鼻炎など)

注意点:鼻炎薬には、眠気を引き起こす成分(抗ヒスタミン薬)が含まれていることがほとんどです。Actifedなどを服用した後は、車の運転や危険な機械の操作は避けるようにしてください。
インドネシアの市販薬はどこで買う?薬局からコンビニまで
インドネシアでは、薬は「どこで買うか」によって手に入る種類が大きく異なります。いざという時に慌てないよう、それぞれの場所の特徴を覚えておきましょう。

専門的な相談もできる「Apotek(薬局)」
コンビニで手に入るPanadolやTolak Anginでは対応しきれない、咳や鼻水、喉の痛みといった具体的な症状がある場合や、どの薬を選べばいいか確信が持てない時は、迷わず「Apotek(アポテッ)」と呼ばれる薬局へ向かいましょう。
Apotek(薬局)の主な特徴
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薬剤師に相談できる安心感:Apotekには薬剤師(Apoteker / アポテーカー)が常駐しており、症状を伝えれば最適な薬を選んでくれます。これがコンビニとの最大の違いです。
専門的な薬が揃う:本記事で紹介した咳止めシロップ(OBH Combiなど)や鼻炎薬(Actifed)といった、症状に特化した薬は薬局でしか購入できません。
主なチェーン店:街中でよく見かけるのは「K-24」「Guardian」「Kimia Farma」など。ショッピングモール内に入っていることも多いです。
知っておきたいポイント:「Toko Obat」との違い
街には「Toko Obat(トコ・オバット)」という看板のお店もありますが、これは薬剤師のいない「薬店」です。簡単な薬しか扱っていないことが多いため、専門的な相談をしたい場合は、必ず「Apotek」と書かれたお店を選びましょう。
手軽に買える「コンビニ」や「スーパー」
「Indomaret(インドマレット)」や「Alfamart(アルファマート)」といったインドネシアの至る所にあるコンビニや、大型スーパーは、夜間の急な発熱や軽い症状の際に非常に頼りになる存在です。
ただし、購入できるのはごく基本的な薬に限られます。薬剤師はいないため、症状がはっきりしている場合の緊急用と覚えておきましょう。
コンビニ・スーパーで買える主な風邪薬
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Panadol(青):熱・頭痛・体の痛み
Tolak Angin:風邪のひきはじめ・寒気・体のだるさ
Strepsils:喉の痛み(のど飴)
Adem Sari:喉の痛み・体の熱っぽさ(粉末ドリンク)
コンビニやスーパーの大きな特徴は、薬が1〜4錠ほどの少量シート(Strip / ストゥリップ)単位で売られていること。箱で買う必要がないため、「とりあえず1回分だけ欲しい」という旅行者には非常に便利です。薬はレジカウンターの周りに置かれていることが多いので、店員さんに直接尋ねるのが一番早いでしょう。
薬局で使える!簡単インドネシア語フレーズ
薬局の薬剤師さんは親切ですが、やはり症状を現地の言葉で伝えられると、よりスムーズに適切な薬を出してもらえます。以下の単語とフレーズを覚えておくと安心です。
これだけは覚えたい!症状を伝える単語
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Sakit kepala (サキッ クパラ) → 頭痛
Demam (ドゥマム) → 熱
Sakit tenggorokan (サキッ トゥンゴロカン) → 喉の痛み
Batuk (バトゥッ) → 咳
Pilek (ピレッ) → 鼻水・鼻づまり
Masuk Angin (マスッ アンギン) → 風邪のひきはじめ、体調不良
会話フレーズの例
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Saya sakit kepala. Ada obat?
(サヤ サキッ クパラ。アダ オバット?)
→ 頭が痛いです。薬はありますか? Obat untuk batuk, yang mana?
(オバット ウントゥッ バトゥッ、ヤン マナ?)
→ 咳の薬は、どれですか?
購入前にチェック!インドネシアの薬に関する注意点
インドネシアの市販薬は手軽に購入できて非常に便利ですが、日本の薬とは異なる点も多く、安全に使うためにはいくつか知っておくべき注意点があります。服用前に必ず以下のポイントを確認してください。

① 用法・用量を必ず確認する
日本の薬と同じ感覚で服用するのは禁物です。特に、解熱鎮痛剤のPanadolなどに含まれるパラセタモール(アセトアミノフェン)は、過剰摂取すると肝臓に深刻なダメージを与える可能性があります。パッケージに記載されている用法・用量を必ず守りましょう。
用量の見方(例):
パッケージにはインドネシア語で「Dewasa: 3 x 1 tablet sehari」のように書かれています。
・Dewasa = 大人
・Anak = 子供
・… x … sehari = 1日に…回、1回…錠
この例では「大人は1日に3回、1回1錠」という意味になります。数字と図で説明されていることも多いので、よく確認しましょう。
② 赤い「K」マークの薬(Obat Keras)は要注意
インドネシアの薬のパッケージには、時々赤丸に黒い「K」の文字が書かれたマークが付いていることがあります。これは「Obat Keras(オバット・クラス)」と呼ばれる「劇薬・処方箋薬」を意味し、本来は医師の処方箋が必要な強い薬です。
このマークに注意!
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一部の薬局では処方箋なしで購入できてしまうこともありますが、副作用のリスクが高いため、薬剤師に相談なく自己判断で使用するのは絶対に避けてください。抗生物質などがこれに該当します。
③ 購入は信頼できる場所で
残念ながら、インドネシアでは偽造薬も流通しています。安全のため、薬は必ず「Apotek K-24」や「Guardian」といった正規の薬局チェーンや、「Indomaret」「Alfamart」などの大手コンビニ・スーパーで購入しましょう。道端の小さな売店(Warung)や、露店での購入は避けるのが賢明です。
④ 症状が改善しない・悪化する場合は病院へ
市販薬は、あくまで一時的な症状を和らげるためのものです。数日間服用しても症状が良くならない、または悪化するような場合は、無理をせず速やかに病院を受診してください。特に高熱が続く、呼吸が苦しいといった深刻な症状がある場合は、すぐに医療機関に相談しましょう。
最後に
最後まで読んでいただきありがとうございました!



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