インドネシアと日本の関係についてちょっと興味あるな……
とはいっても、あんまり知らないことが多くて……
そんなあなたにぜひ、インドネシアと日本の関係性を実際のより身近な歴史を通して、まとめられている本があるんです!
ぜひ紹介させてください!!
第二次世界大戦で、インドネシアにいた日本兵。その中でインドネシアに残留し、インドネシア独立戦争に参加した日本兵903名。生存者324名。45名が帰国。279名がインドネシアで生活をした。その方々の生きた証を残した書籍『帰らなかった日本兵』のレビュー記事。関連施設や団体、記事も合わせて紹介。
ちなみに読書が好きな方でしたら、他にもインドネシア関連の本を紹介していますので、こちらも読んでみてください。
本の紹介『帰らなかった日本兵』
著者について
長 洋弘(ちょう・ようひろ) 1947年、埼玉県に生まれ。谷川岳の山岳ガイド高波吾策氏に師事。東南アジアや中東などを主に取材。近年では日本・インドネシア国交樹立記念メインカメラマンとして、インドネシア世界文化遺産、バリ島などを撮影。大学、市民大学、写真教室などの講師を勤める。文化庁登録写真家。作家。賞歴は、林忠彦賞、社会貢献者表彰、外務大臣賞(団)、国際児童年記念写真展大賞(作品を国連に展示)、土門拳文化賞奨励賞など。著書に、『帰らなかった日本兵』(朝日新聞社)、『二つの祖国に生きる』『戦争とインドネシア残留日本兵』『ミエさんの戦争』『海外日本人学校』(草の根出版会)、『遥かなるインドネシア』『ぱんちょろよーちゃん』『バリに死す』(燦葉出版社)など。写真集に、『インドネシア残留元日本兵(なぜ異国で生涯を終えたのか)』『冒険に生きる』(社会評論社)、『PERJUANGAN IB MIE OGURA』(YWP)など。
1982〜1985年ジャカルタ日本人学校(JJS)に赴任。
2011〜2012年スラバヤ日本人学校(SJS)校長を務める。
感想
この本の最大の魅力は、実際の残留兵一人ひとりに実際に取材をして生の声を収めていることです。
“なぜ、インドネシアに残ったのか?”
この問いから展開される、一人ひとりの状況がとても興味深いです。
当時、終戦から日本に帰ったとしても、”戦犯者として扱われる”や”処罰をくだされる”など、インドネシアにいた日本兵には多くの噂がありました。
そもそも、終戦すらまともに知らされていないということも……。
日本とインドネシアの距離、広大なインドネシアの土地を考えれば、無理もありません。
今では、インドネシアに住んだり、旅行で訪れたりすれば容易に感じることができる親日の文化、こうした一つひとつは、当時インドネシアの独立戦争に参加して、Orang Bintang(英雄者)として表彰された日本の残留兵達の功績を抜きでは、考えることができません。
しかしながら、彼らの残留時の状況、独立後の生活も、決して裕福なものではなく、むしろ生活に苦しんだ方々の方が多いです。
僕にとって、とても印象的な話は、いま僕が住んでいるジョグジャカルタで最も大きなホテル”Ambarkumo Hotel”にも日本の残留兵が建設に関わっているということでした。
まさに、いまある僕の生活、わたしたちの生活はリアルに彼らの礎のもとに存在していると気づかされるエピソードでした。
現在も残る関連施設・団体
カリバタ英雄基地
インドネシア独立戦争中に戦死した将兵、そして戦後に亡くなった元将兵が埋葬されており、同様の施設はスラバヤ、メダンなど、インドネシア国内の各地に存在している。
福祉友の会(Yayasan Warga Persahabatan)
「福祉友の会」は、インドネシアの独立戦争に参加し、後にインドネシア国籍を取得された残留日本人一世有志の方々が発起人となって、1979年7月14日に設立されました。
更に一世の子供達や孫達の参加を得て、日・イ両国相互の絆の強化と会員の福祉の向上を目指して、活動を続けてきました。「福祉友の会」は、彼等一世に医療費等を援助すること、二世・三世に奨学金を支給すること、一般貧困層子弟の学業成績優良者に奨学金を支給すること、及び、日・イ友好に寄与する文化活動・福祉活動を通じて社会に貢献することを主な目的としています。
読者の声
大東亜戦争敗戦後、東南アジアの国々の独立にの為に脱走兵となり、祖国の両親に申し訳ないと思いながら、インド、マレーシアなどの外国からの独立の為、命をかけて戦った人達がいたことを我々日本人が忘れていた。
日本が大東亜戦争に負け、東南アジアからの撤退に際しての真実。戦後の教育においての真実等々、考えなければならない事がある事を再認識できました。
最後に
最後まで読んでいただきありがとうございます。
関連した記事がじゃかるた新聞さんよりいくつか紹介されていますのでぜひ気になる方は覗いてみてください。
Kindleで読むことができますので、ぜひ読んでみてください。
とてもおもしろいので、ぜひ読んで!